こんにちは。 姶良市・霧島市の葬儀社 天国葬祭の遠藤です。
やむを得ない事情で葬儀を途中退席しなければならない場合、どのように対応すれば失礼にならないか悩む方も多いのではないでしょうか。
大切な故人様とのお別れの場だからこそ、できるだけ最後まで参列したいものですが、お仕事の都合や交通手段の関係、介護の必要がある方がいるなど、さまざまな理由で途中退席せざるを得ない状況もあります。
今回は、葬儀の途中退席に関するマナーや適切なタイミング、ご遺族への挨拶例文について詳しくご紹介します。
途中退席に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
葬儀を途中退席しても問題はない?
葬儀や通夜の途中退席について、まず基本的な考え方をお伝えします。
基本的には最後まで参列するのがマナー
葬儀は故人様との最後のお別れをする重要な場です。
基本的には、開式から出棺まで最後まで参列するのが望ましいとされています。
通夜は読経・焼香後の通夜振る舞いまで、葬儀・告別式は読経・焼香後の出棺まで参列するのが一般的です。
やむを得ない事情での途中退席は可能
基本的には最後まで参列するのが望ましいものの、以下のようなやむを得ない事情がある場合、途中退席は決してマナー違反ではありません。
- 仕事の都合でどうしても抜けられない時間がある
- 飛行機や新幹線の時間が決まっている
- 介護が必要な家族がいて長時間家を空けられない
- 小さなお子様の体調不良
- 急な体調の変化
大切なのは、故人様への気持ちとご遺族への配慮です。
「せめて焼香だけでも」「最後に一目お顔を拝見したい」という想いで参列することは、立派な供養といえるでしょう。
通夜と葬儀・告別式の所要時間
通夜や葬儀・告別式は、一般的に1時間程度の時間がかかります。
読経の長さは宗派によって異なるため一概には言えませんが、おおよその目安として考えてください。
葬儀を途中退席する際のマナー
途中退席をする際は、故人様とご遺族へ配慮することが大切です。
途中退席で気をつけたいマナーについてご紹介します。
事前にご遺族や葬儀会社スタッフに伝える
途中退席することが事前にわかっている場合は、葬儀の出欠連絡の際にご遺族に伝えておくのが基本です。
葬儀当日のご遺族は慌ただしく過ごされているため、できるだけ当日の連絡は避けるようにしましょう。
当日、ご遺族が忙しそうにされている場合は、葬儀会社のスタッフに伝えても問題ありません。
「仕事の都合で途中退席させていただきます」「◯時頃に退席予定です」など、簡潔に理由とタイミングを伝えれば十分です。
スタッフに伝えることで、退席しやすいタイミングを教えてもらえたり、適切な席に案内してもらえたりする場合もあります。
座る席は出口付近を選ぶ
途中退席する場合は、できるだけ会場の出口付近の席を選びましょう。
事前にスタッフに途中退席の旨を伝えていれば、出口近くの席に案内されることもあります。
席が埋まってしまっている場合は、できるだけ後方や端の位置に座ります。
退席の際にご遺族の前を横切らないような席を選ぶことが大切です。
静かに退席する
退席する際は、以下の点に注意しましょう。
- 大きな音を立てない
- 複数人で一緒に退席しない
- 私語をしながら退席しない
- 身だしなみを整えておく
途中退席する方が複数いる場合は、1人ずつ退席するのがマナーです。
自分のタイミングと重なってしまった場合は、相手の方が退席するまで座って待ちましょう。
どれだけ気をつけても、途中退席は他の参列者とは違う動きになるため目につきやすいものです。
だからこそ、服装や身だしなみはしっかりと整えて参列するようにしましょう。
ご遺族・受付の方に目礼して退席する
退席する際は、ご遺族へ一礼もしくは目礼をしましょう。
受付の方が残っている場合は、会釈をして会場を出ます。
また、一度退席したら会場へ戻ってこないのがマナーです。
頻繁な出入りは式の進行を妨げ、故人様を偲ぶ気持ちに水を差してしまう可能性があります。
途中退席に適したタイミング
途中退席にふさわしいタイミングは焼香が行われるときです。
神式葬儀であれば玉串奉奠、キリスト教であれば献花のタイミングになります。
焼香は参列者が1人ずつ席を立って行うため、会場内を移動してもそれほど目立ちません。
焼香を終えたら自席に戻らず、そのまま退席する形が自然でしょう。
寺院で葬儀を行う場合は、座ったまま香炉が回ってくる「回し焼香」の場合もあります。
その場合は、棺にお花を添える際などに退席すると、他の方の動きに紛れて目立ちにくくなります。
途中退席を避けるべきタイミング
以下のタイミングでの途中退席は避けましょう。
- 僧侶の読経中
- 弔辞が読まれているとき
- 喪主の挨拶中
これらのタイミングでの退席は、静かで厳かな葬儀の雰囲気を壊してしまう可能性があります。
ただし、小さなお子様が泣いてしまった場合などは仕方ありません。
会場に残るよりも、お子様を連れて退席したほうが良いでしょう。
参列できる時間が短い場合は欠席も検討
ごくわずかな時間しか参列できない場合や、途中退席に不安を感じる場合は、葬儀を欠席するのも一つの方法です。
葬儀を欠席しても、以下の方法で弔意を示すことができます。
- 後日弔問をして香典をお渡しする
- 弔電を送る
- 供花や供物を贈る
- 葬儀前に焼香をさせてもらう
葬儀はご遺族やその他の参列者にとって、大切な故人様をお見送りする最後の時間です。
どのような対応がベストなのかを今一度考えることも大切です。
家族葬での弔問については下記コラムで詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。
葬儀の途中退席の際に使える一言例文
葬儀を途中退席する際は、ご遺族や関係者の方に失礼のないよう、配慮とマナーを心がけた挨拶をしましょう。
途中退席を伝える場合の例文
途中退席することをお伝えするときの伝え方を、ご遺族、葬儀会社スタッフの場合に分けてご紹介します。
【ご遺族への挨拶例】
- 「この度はご愁傷様でございます。仕事の都合で途中退席させていただくことになりますが、ぜひお焼香をさせていただきたく参列いたします」
- 「心よりお悔やみ申し上げます。◯時頃に退席させていただく予定ですが、故人様にお別れのご挨拶をさせてください」
【葬儀会社スタッフへの連絡例】
- 「◯時頃に途中退席予定ですので、よろしくお願いします」
- 「家庭の都合で途中退席いたします。お席の件でご配慮いただけると助かります」
退席時の挨拶例文
退席時には、ご遺族へ一礼、または目礼します。
もし、直接挨拶ができる場合は、ご遺族、受付の方に一言声をおかけして退出しましょう。
【ご遺族への挨拶例】
- 「本日は心ばかりのお焼香をさせていただきました。恐縮ですが、お先に失礼いたします」
- 「途中で失礼いたします。この度は心からお悔やみ申し上げます」
【受付への挨拶例】
- 「お疲れ様でした。失礼いたします」
- 「ありがとうございました」
当日の連絡例文
当日急な事情で途中退席しなければならない場合は、簡潔に理由を伝えましょう。
【電話での連絡例】
- 「急な仕事の都合で途中退席させていただくことになり、申し訳ございません」
- 「家庭の事情により、◯時頃に退席させていただきます」
葬儀前に焼香のみする場合の例文
「お忙しい中恐れ入ります。◯時からの式には参列できないのですが、お焼香だけでもさせていただけないでしょうか。故人様に最後のお別れをさせてください」
この場合、開式の15~30分前に伺い、長話は控えて短時間で失礼するようにしましょう。
葬儀 途中退席のマナーを理解して適切な対応を
葬儀の途中退席は基本的には避けたいものですが、やむを得ない事情がある場合は適切なマナーを守ることで、失礼のないように対応できます。
大切なポイントは、事前にご遺族や葬儀会社スタッフに伝えること、焼香後のタイミングで静かに退席すること、そして心からの弔意を込めた挨拶をすることです。
途中退席をする場合でも、故人様への感謝とご遺族への配慮を忘れず、できる限りの心を込めてお見送りしましょう。
短い時間であっても、故人様との最後のお別れは大切な供養となります。
葬儀に関するご不安やお悩みがございましたら、天国葬祭では厚生労働省認定の1級葬祭ディレクターが、無料の事前相談を行なっております。
姶良市・霧島市の葬儀は、天国葬祭にぜひご相談ください。