こんにちは。姶良市・霧島市の葬儀社 天国葬祭の徳田です。
最近「終活」という言葉とともに「自分史」への関心が高まっています。
ご自身の人生を振り返り、これまでの歩みを記録として残したいとお考えの方も多いのではないでしょうか。
自分史は単なる思い出の記録ではありません。
今後の人生をより豊かに過ごすための道しるべとなり、大切なご家族への贈り物にもなります。
今回は、終活における自分史の意味や具体的な書き方、そして効果的な活用方法について詳しくご紹介します。
これから自分史作りを始めようとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
終活で自分史を残す意味とは?
自分史づくりは、なぜ終活の一環として注目されているのでしょうか。
自分史とは何か
自分史とは、ご自身がこれまで歩んできた人生の軌跡を時系列で記録したものです。
生まれてから現在まで、どのような出来事があったのか、そのときどきでどのような想いを抱いていたのかを文章として残します。
単に事実を記録するだけでなく、その時の気持ちや学んだ教訓も含めて綴るのが特徴です。
自分史は、あなたの人生そのものを物語として形にしたものといえるでしょう。
終活とは何か
終活とは、人生の終わりに向けて準備をする活動です。
身の回りの整理、お金や保険の準備を通じて、残された家族の負担を減らす目的があります。
また、希望する介護や葬儀について整理することで、残りの人生をより有意義に過ごすことにもつながります。
終活における自分史の意味
終活の中で自分史を作成することには、いくつもの重要な意味があります。
まず、人生を振り返ることで、これまでの歩みを客観的に見つめ直せます。
忙しい日常では気づかなかった自分の成長や、乗り越えてきた困難の意味を再発見できるでしょう。
また、自分史を通じて「まだやり残したことはないか」「これからの時間をどう過ごしたいか」を考えるきっかけにもなります。
さらに、自分史には家族への贈り物としての価値もあります。
あなたがどのような想いで家族を大切にしてきたのか、どんな困難を乗り越えて今日まで生きてきたのかを知ることで、ご家族はより深くあなたを理解できるようになります。
人生の先輩として積み重ねてきた知恵や教訓は、次の世代にとって貴重な財産ともなるでしょう。
なお、終活全般については、こちらのコラムで詳しく解説しています。
あわせて参考にしてくださいね。
エンディングノートとの違い
エンディングノートと自分史は混同されがちですが、それぞれ異なる役割を持っています。
エンディングノートは、ご自身に万一のことがあった場合に備えて、医療や介護の希望、財産の情報、葬儀の意向などを記録するものです。
主に実務的な内容を整理し、ご家族の負担を軽減することが目的となります。
一方、自分史は人生の物語そのものを記録するものです。
体験談や想い出、人生観などを詳しく綴り、ご自身の生きた証を残すことに重点を置いています。
エンディングノートについては「エンディングノートとは?書くべき内容や目的をご紹介!」で詳しく解説しています。
終活としての自分史の書き方と進め方
自分史を効果的に書き進めるためには、適切な手順とコツを知っておくことが大切です。
ここでは、初めて自分史に取り組む方でも安心して進められる具体的な方法をご紹介します。
自分史を書く手順
自分史を書く際は、次のような手順で進めましょう。
1. 年表を作成する
具体的な執筆に入る前に、まずは人生の年表を作成することをおすすめします。
生年月日から始まり、入学・卒業、就職、結婚、出産、転職、退職など、主要な出来事を時系列で整理します。
この作業により、人生全体の流れが見えてきます。
年表作成の際は、家族のアルバムや日記、手帳なども参考にすると、忘れていた出来事を思い出すきっかけになります。
2. 構成を考える
自分史を書き始める前に、まずは全体的な構成を考えてみましょう。
自分史を作成する目標を明確にすることから始めるのがおすすめです。
「家族に人生の歩みを伝えたい」「自分の人生を整理したい」など、なぜ自分史を書くのかをはっきりさせておくと構成がブレづらくなります。
次に、大まかな章立てを考えます。
幼少期、学生時代、社会人時代、結婚・子育て期など、人生の節目で区切ると書きやすいでしょう。
3. 思い出の品を用意する
より豊かな自分史にするために、思い出の品々を手元に用意しておきましょう。
古い写真、学生時代の卒業アルバム、表彰状、手紙、日記などがあると記憶が鮮明によみがえります。
資料を見ながら書くことで、そのときの感情や状況をより詳しく思い出せるでしょう。
4. 5W1Hを意識して記述する
自分史を書く際は、5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように)を意識すると、読み手にとってわかりやすい文章になります。
また、出来事を書くときには、具体的な情報と感情を組み合わせて記述するのがおすすめです。
単に「結婚した」と書くのではなく「○年○月に、△△で出会った□□さんと結婚した。そのときの気持ちは…」というように書きます。
特に「なぜ」の部分、つまり動機や理由を丁寧に書くことで、あなたらしい自分史になるでしょう。
自分史を書くときのコツ
自分史を書くときにいくつかのポイントを押さえると、さらに自分らしい魅力的なものになります。
家族についても記録する
自分史には、ご自身のことだけでなく、ご家族についても詳しく記録しておきましょう。
両親や祖父母の人柄、兄弟姉妹との思い出、配偶者との出会いや結婚生活、お子さんの成長の様子など、家族にまつわるエピソードは自分史に温かみを与えます。
家族への感謝の気持ちや、これまで言えなかった想いを綴ることで、心のこもったメッセージとして残せるでしょう。
写真や資料を活用する
自分史をより魅力的なものにするために、写真や資料を積極的に活用しましょう。
当時の写真を適切な場所に配置することで、文章だけでは伝えきれない時代の雰囲気や感情を表現できます。
「百聞は一見に如かず」という言葉の通り、一枚の写真が多くのことを物語ってくれます。
また、古い手紙や新聞の切り抜き、賞状なども貴重な資料となります。
これらを組み合わせることで、立体的で説得力のある自分史に仕上がります。
自分史を作るメリットと保存のアイデア
自分史を作成することには、さまざまなメリットがあります。
また、完成した自分史はどのように保存するのが良いのか、保存法についても解説します。
自分史を作るメリット
終活において自分史を作るという行為には、さまざまなメリットがあります。
メリット① 自己理解を深める
自分の人生を時系列で振り返り、経験や感情を整理することで、改めて自分の価値観、強み、弱み、人生の転機などを客観的に見つめ直すことができます。
これにより、自己肯定感が高まり、これからの人生をどう生きていくかを考える指針になります。
メリット② 残りの人生を豊かにする
過去の楽しかったことや、やりたかったけれどできていないことなどを思い出すきっかけにもなります。
それが新たな趣味や活動につながり、生きがいを見つけることにもつながるでしょう。
メリット③ 家族への大切なメッセージになる
自分の生きてきた証として、家族や子孫に伝えたい教訓、感謝の気持ち、家族のルーツ、当時の時代背景などを残すことができます。
家族間のコミュニケーションが深まり、亡くなった後も自分のことを身近に感じてもらえるでしょう。
メリット④ 心の整理ができる
過去の出来事を書き出すことで、心の整理がつき、未解決の感情や後悔と向き合う機会にもなります。
これは、穏やかな気持ちで最期を迎えるための大切な準備となります。
メリット⑤ 脳の活性化につながる
記憶を辿り、文章にまとめる作業は、脳の活性化にもつながるといわれています。
わからないことを調べたり、読みやすいように工夫をしたりする作業は、普段の生活ではなかなかありません。
自分史の作成法・保存法
自分史はどのような媒体に作成し、保存するのかお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
自分史の作成法と、それに合った適切な保存法についてご紹介します。
手書きで作る
自分史の作成で最も始めやすいのは手書きで作成する方法です。
手書きの場合、あなたの文字そのものが思い出となり、温かみのある仕上がりになります。
ノートや便箋に丁寧に書き記すことで、気持ちがより伝わりやすくなるでしょう。
手書きの場合は保存方法にも気を遣う必要があります。
直射日光や湿気を避け、温度変化の少ない場所で保管してください。
防虫剤の使用も効果的です。
デジタルで作成する
デジタルの場合、写真の挿入や編集が簡単で、コピーで部数を増やすのも簡単です。
文字の修正も手軽にでき、より完成度の高い自分史を作成できます。
デジタルで作成する場合は誤って消えてしまうことがないよう、パソコン本体・USB・クラウドなど、複数の媒体にバックアップを取るのがおすすめです。
専門業者による製本サービスを利用する
より本格的な自分史を作りたい場合は、専門業者による製本サービスを利用する方法もあります。
プロの技術により、まるで出版された本のような美しい仕上がりの自分史になります。
表紙のデザインや用紙の選択、写真の配置なども専門的な知識で作成してもらえるでしょう。
費用はかかりますが、何世代にもわたって大切に保管できる品質の自分史が完成します。
どの方法で自分史を作成するかを検討する際には、ご家族との共有しやすさも考えるのが良いでしょう。
自分史は一人で楽しむだけでなく、ご家族と共有することでその価値が何倍にも高まります。
完成した段階でご家族に披露し、一緒に読み返すことで新たな話題が生まれるかもしれません。
また、ご家族からの感想や追加のエピソードを聞くことで、自分史をさらに充実させることもできますよ。
デジタルであれば、遠方にお住まいのご家族とも簡単に共有できるので便利です。
終活で自分史を残して人生をより豊かに
終活における自分史は、ご自身の人生を振り返り整理するとともに、ご家族への愛情あふれるメッセージとなる貴重な記録です。
これまでの歩みを客観的に見つめ直すことで、残りの人生をより充実して過ごせるでしょう。
自分史の作成には時間と労力が必要ですが、計画的に少しずつ進めることで負担を軽減できます。
まずは簡単な年表作成から始めて、思い出を一つひとつ丁寧に綴っていってください。
自分史の作成にはさまざまなメリットがあり、残りの人生を前向きに捉えるチャンスにもなります。
作成方法は手書きやパソコン、専門業者による製本などから選べます。
完成した自分史は、あなたとご家族にとって何にも代えがたい宝物となるはずです。
天国葬祭では「後悔のないお葬式」をしていただくために、葬儀に関する不安やお悩みを解決する無料の事前相談を行なっております。
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