こんにちは。姶良市・霧島市の葬儀社 天国葬祭の元山です。

 

大切な方を亡くされたあと、葬儀を終えて一段落ついたと思ったら、次は四十九日法要の準備が必要になります。

「四十九日って具体的に何をすればいいの？」「どんな準備が必要なの？」と、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、四十九日法要の意味や数え方、葬儀後から四十九日当日までの流れについて、詳しく解説します。

四十九日法要とは

四十九日法要とは、故人様が亡くなってから49日目に執り行われる法要のことです。
仏教では、亡くなった方は命日から7日ごとに審判を受け、49日目に極楽浄土へ行けるかどうかの最終的な判決が下されると考えられています。

そのため、この日は故人様を極楽浄土へ送り出すための、最も重要な法要とされています。

 

忌中と忌明けについて

亡くなってから四十九日を迎えるまでの期間を「忌中（きちゅう）」と呼びます。
この間、ご遺族は故人様のご冥福を祈り、慎ましく過ごします。

 

そして、四十九日法要を終えると「忌明け（きあけ）」となり、喪に服していたご遺族は日常生活へと戻ります。

つまり、四十九日は故人様にとってもご遺族にとっても、大きな節目となる日なのです。

 

忌中の間は、結婚式などの慶事への出席や神社への参拝、派手な外出などを控えるのが一般的です。

 

四十九日の数え方

四十九日は、故人様が亡くなった日を1日目として数え、49日目にあたる日を指します。
例えば、4月1日にお亡くなりになった場合、四十九日は5月19日です。

法要は本来49日目に行うのが理想ですが、平日で参列者が集まりにくい場合は、その直前の土日に行なっても差し支えありません。

 

 

四十九日法要は何をする？

四十九日法要の当日は、以下のような順序で進みます。

宗派や会場によって多少の違いはありますが、基本的な流れは同じです。

1. 開式の挨拶
2. 読経・焼香
3. 僧侶の法話
4. 閉眼供養・開眼供養
5. 納骨式・お墓参り（納骨する場合）
6. 会食（お斎）
7. 施主の挨拶
8. 引き出物のお渡し・閉式

 

閉眼供養・開眼供養は、葬儀で使用した白木位牌から正式な本位牌へ魂を移す儀式です。

四十九日法要の中でも、特に重要な儀式です。

 

法要当日に必要な持ち物は、以下の通りです。

 

【施主側】

• 数珠
• 白木位牌と本位牌（または過去帳・法名軸）
• ご遺骨、ご遺影
• お布施（御車代・御膳料）
• 引き出物
• 祭壇用の花、お供え物
• 埋葬許可証（納骨を行う場合）

 

【参列者側】

• 数珠
• 香典・ふくさ
• お供え物（場合によって）
• ハンカチ

 

会場によっては、お線香やローソク、焼香用香炉などの準備が必要な場合もありますので、事前に確認しておきましょう。

 

四十九日法要が終わったら

四十九日法要が終わったあとは、香典返しや形見分けを行います。

 

香典返し

法要後、葬儀やその後にいただいた香典に対して、挨拶状を添えて香典返しを行います。
香典返しはいただいた香典の半額程度の品物を返す「半返し」が一般的で、法要後2週間～1カ月以内に行うのがマナーです。

 

形見分け

四十九日明けを目安に、故人様が生前愛用していた品を贈る「形見分け」を行います。
相手が喜ぶもの、使いやすいものを選ぶと良いでしょう。

 

 

四十九日法要に向けて準備すること

四十九日法要に向けて行うべき準備について、順を追ってご紹介します。

 

葬儀後すぐ～1週間後にすること

葬儀後から四十九日に向けてすぐにやるべきことをご紹介します。

 

後飾り祭壇でのご供養

後飾り祭壇（あとかざりさいだん）は、忌明けまで故人様を自宅にお祀りするための祭壇です。

 

祭壇には毎日お線香とロウソクを灯し、お花やお供え物を絶やさないようにします。

 

後飾り祭壇は葬儀社が準備するのが一般的です。

 

葬儀記録の整理

葬儀が済んだら、香典帳や参列者名簿などを整理しておきましょう。
四十九日法要のご案内を作る際にも必要になります。

 

菩提寺と四十九日法要の日程と会場を決める

葬儀後、3日～1週間以内に、四十九日法要の依頼を菩提寺のご住職に連絡します。

菩提寺がない場合は葬儀社や仏壇店に相談すると紹介してもらえます。

 

ご親族や僧侶と相談し、法要の日程を決めましょう。

 

会場は、人数が少なければ自宅で、多ければお寺や葬儀会館を利用します。
お寺で行う場合はご住職のご都合、会館利用の場合は施設の空き状況を早めに確認しましょう。

 

葬儀1週間後～法要1カ月前にすること

葬儀後の対応が落ち着いたら、四十九日法要に向けた本格的な準備を始めます。
仏壇やお墓の手配など、やることは多岐にわたります。

 

参列者へ案内状を送付する

日程が決まったら、四十九日法要の1カ月前を目安に案内状をお送りします。
案内状には日時・場所、納骨や会食の予定、出欠の返信希望日などを明記しましょう。

 

近い親族のみであれば電話連絡でも構いませんが、それ以外の方には案内状を送るのが一般的です。

返信用のはがきや往復はがきを同封すると、相手も返信しやすくなります。

 

お斎（会食）の手配

参列人数が確定したら、法要後の会食「お斎（おとき）」を準備します。
最近は会食を省略し、お礼の品だけをお渡しする家庭も増えています。

その場合は案内状にその旨を明記しましょう。

僧侶が会食を辞退される場合は、「御膳料」としてお食事代を別に包みます。

 

本位牌の準備

魂を移すための正式な本位牌の準備が必要です。
位牌には戒名・没日・生前の名前などを入れます。

 

作成には2〜3週間かかるため、早めに仏壇店へ依頼しましょう。
宗派によっては位牌ではなく「過去帳」や「法名軸」を使う場合もあるので、菩提寺がある場合は確認してください。

 

お仏壇の用意

四十九日以降は、後飾り祭壇からお仏壇へ供養の場所を移します。
お仏壇がない場合は、四十九日に合わせて購入する必要があります。

 

お仏壇にはご本尊や脇仏（掛軸）、お参り用具が必要です。

これらは本位牌と同じく、四十九日法要で魂入れの儀式を行います。

 

納骨法要の手配（お墓をお持ちの場合）

お墓がある場合で、四十九日に納骨する場合は準備を進めます。
寺院や霊園の管理事務所に連絡して、当日の段取りを確認します。

墓誌への彫刻は仕上がりまで3〜4週間かかるため、早めに石材店に依頼しましょう。
間に合わない場合は、百箇日や一周忌など、別の機会に納骨しても問題ありません。

 

葬儀後の流れについてさらに詳しく知りたい方は、下記のコラムもあわせてご覧ください。

喪主がやることを通夜から葬儀後までわかりやすく解説

 

法要1カ月前～法要前日にすること

法要が近づいてきたら、最終的な準備を進めます。

引き出物の手配、お墓の清掃、当日の挨拶の準備など、細かい部分まで確認しておきましょう。

 

引き出物の手配

お供えへのお礼として渡すもので、軽くて持ち帰りやすい食品や日用品が好まれます。

のし紙の水引は黒白または双銀の結び切り、表書きは「粗供養」「志」「満中陰志」などを用います。

 

お墓の掃除（納骨を行う場合）

納骨予定のあるお墓は、法要前に清掃しておきます。

草取り、墓石拭き、花立てや香炉の清掃を行います。
汚れがひどい場合は、石材店にクリーニングを依頼することもできます。

 

法要当日の施主の挨拶を検討

法要の開始・終了時には施主が挨拶をします。
前もって内容を考えておくとスムーズです。

 

 

四十九日法要で気をつけたいマナー

四十九日法要には、押さえておきたいマナーがいくつかあります。

ここでは、お布施の相場や包み方、服装、挨拶などの注意点について解説します。

 

お布施の相場

四十九日法要のお布施は、一般的に3万〜5万円程度が相場とされています。

ただし、お布施は僧侶を通してご本尊に捧げるものであり、明確な金額は決まっていません。

 

納骨法要も同時に行う場合は、全体で5万〜10万円程度が目安です。

施主が僧侶の送迎を行わない場合は交通費として「御車代」5,000〜1万円程度、僧侶が会食を辞退された場合はお食事代として「御膳料」5,000〜2万円程度を別途用意します。

 

お布施の包み方

お布施を入れる袋は、水引のついていない白い封筒、または「奉書紙（ほうしょがみ）」と呼ばれる和紙を使用します。

水引は故人様への供養の気持ちを表すものであるため、お布施には不要です。

 

表書きは濃い墨で「お布施」または「御布施」と書き、下に施主の氏名を記入します。

裏面には左下に住所や電話番号、金額を記載しましょう。

 

金額は縦書きで旧字体の漢数字を使い、頭に「金」、末尾に「圓（えん）」を付けます。

例えば、3万円なら「金参萬圓」です。

 

お布施は「袱紗（ふくさ）」に包んで持参し、僧侶に渡す際は袱紗から取り出して「切手盆」に置き、僧侶側から文字が読める向きで差し出します。

渡すタイミングは、法要開始前の準備が終わったときや、法要後の会食終了時などです。

 

服装

四十九日法要の服装は、喪主・遺族と参列者で異なります。

 

喪主・遺族の服装

喪主や故人様の近親者は「正喪服」または「準喪服」を着用します。

男性は黒のモーニングやフォーマルなブラックスーツ、女性は黒無地のワンピースやスーツが適しています。

靴やバッグ、ストッキングも黒で統一し、アクセサリーは真珠のネックレス1連程度にとどめましょう。

 

参列者の服装

参列者はご遺族より格上にならないよう「略喪服」を選びます。

男性は濃い色のスーツに白シャツと黒ネクタイ、女性は黒・濃紺・グレーなど落ち着いた色のワンピースやスーツが適しています。

 

靴やバッグなども黒で統一し、華美なネイルや香水は控えます。

 

挨拶

施主は、法要の開始時、法話後の中締め、会食前、閉式時に挨拶します。

 

【開式の挨拶例】
「本日はお忙しい中、亡き○○のためにご参列いただき、誠にありがとうございます。

これより、故○○の四十九日法要を執り行わせていただきます。

本日の導師は、○○寺のご住職である○○様にお願いしております。

それでは○○様、よろしくお願いいたします。」

 

【閉式の挨拶例】
「本日はお忙しい中、最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。

皆様のおかげで、無事に四十九日法要を終えることができました。

故人も安心していることと思います。

心ばかりではございますが、お礼の品をご用意しておりますので、お持ち帰りください。

本日は誠にありがとうございました。」

 

挨拶は簡潔にまとめ、「忌み言葉」や数字の4・9など不吉な言葉の使用は避けましょう。

 

 

四十九日に何をするかを事前に確認して準備しよう

四十九日は、故人様が極楽浄土へ行けるかどうかが決まる重要な日であり、遺族にとっても喪を終える節目の日です。

 

四十九日法要を滞りなく執り行うためには、葬儀後すぐに準備を始めることが大切です。

本位牌やお仏壇の準備、僧侶の手配、会場の予約、引き出物の手配など、やるべきことは多岐にわたります。

 

また、納骨法要を同時に行う場合は、墓誌への追加彫刻やお墓の掃除なども必要です。

 

四十九日当日は、読経や焼香、会食などを通じて故人様を偲び、感謝の気持ちを伝えます。

お布施や服装、挨拶などのマナーにも気を配りながら、心を込めて法要を執り行いましょう。

 

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姶良市・霧島市の葬儀は、天国葬祭にぜひご相談ください。