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喪主の知識

2025.06.24

無宗教葬儀とは?特徴や葬儀の流れ・注意点・マナーなどを詳しく解説

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こんにちは。姶良市・霧島市の葬儀社 天国葬祭の遠藤です。

 

「無宗教葬儀」という言葉を耳にすることが増えてきました。

特定の宗教を信仰していない方や、自由な形で見送ってほしいとお考えの方にとって、無宗教葬儀は魅力的な選択肢の一つです。

 

無宗教葬儀は宗教的な儀式にとらわれず、故人様の人生やご遺族の想いを大切にした葬儀を行うことができます。

 

今回は、無宗教葬儀の特徴やメリット・デメリット、葬儀の流れ、注意すべき点、マナーについて詳しくご紹介します。

無宗教葬儀をご検討中の方はぜひ参考にしてください。

葬儀の花

無宗教葬儀とは?

無宗教葬儀とは、特定の宗教的な儀式や慣習にとらわれず、自由な形式で執り行う葬儀のことです。

「自由葬」とも呼ばれ、僧侶などの宗教者による読経や説教を行わない自由なスタイルで、故人様とお別れをします。

 

僧侶を呼ばないため、読経や焼香といった宗教的な儀式は一般的に含まれず、その代わりに黙祷を捧げ、焼香に代わって献花を行うのが通例となっています。

 

その方の個性を反映した演出を取り入れることができ、宗教的な制約がないため「その方らしい」葬儀を実現することが可能です。

 

今のところ少数派ではありますが、近年選択する方は増加傾向にあります。

 

ここからは、無宗教葬儀のメリットとデメリットを解説します。

 

無宗教葬儀のメリット

まず、無宗教葬儀のメリットについてお伝えします。

 

経済的負担を軽減できる

無宗教葬儀では僧侶や神職などの宗教者を招かないため、お布施や戒名料などの費用が発生しません。

これにより、葬儀全体の費用を抑えることが可能です。

 

葬儀内容の自由度が大きい

宗教的な制約がないため、その方の趣味や人生を反映した葬儀を企画しやすい点が大きなメリットです。

故人様が愛した音楽の演奏、趣味や業績に関連する展示、家族や友人によるスピーチなど、その方らしい演出を取り入れることができます。

 

宗教的制約が少ない

家族間で異なる宗教を信仰していたり、宗教に帰依していない場合にも、無宗教葬儀は適しています。

宗教的な理由で参列が難しい方も、無宗教葬儀なら問題なく参加できます。

 

無宗教葬儀のデメリット

続いて、無宗教葬儀のデメリットをお伝えします。

 

理解を得にくい場合がある

無宗教葬儀は伝統的な葬儀に比べると一般的ではないため、親族や友人から理解を得られないことがあります。

特に、宗教的な儀式や伝統に重きを置く方は、自由な形式の葬儀に抵抗を感じる可能性があります。

 

準備の負担がある

宗教的な儀式がないため、葬儀の内容をゼロから考える必要があります。

ある程度内容が定まっている一般的な葬儀に比べて、ご葬儀の準備に追加の労力や時間を費やすことがあります。

 

菩提寺との関係に問題が出る場合もある

家族に菩提寺がある場合、無宗教葬儀を行うと、後の納骨や法要において問題が生じることがあります。

事前に菩提寺と相談することが大切です。

 

 

無宗教葬儀の流れ

葬儀

無宗教葬儀は決まった形式がないため、その方やご家族の希望に応じて自由に内容を組み立てることができます。

ここでは、一般的な無宗教葬儀の流れの一例をご紹介します。

 

1. 参列者入場

参列者が葬儀会場に入場します。

故人様が愛聴していた楽曲を流したり、楽器による生演奏でお迎えをすることもあります。

 

2. 開式の辞

司会者が葬儀の開始を宣言します。

故人様の人生を振り返る言葉や無宗教葬儀を選択した理由の紹介などを含めることもあります。

 

3. 黙祷

読経に代わって、参列者全員で故人様に対して黙祷を捧げます。

 

4. 献奏

故人様が好んだ音楽や思い出深い楽曲を演奏します。

楽器演奏やバンドによる生演奏を行うこともあります。

 

5. 経歴紹介・スライドショー

故人様の生涯や趣味、エピソードなどをナレーションや映像を用いて紹介します。

思い出の写真や動画を使ったスライドショーで、故人様の歩みを振り返ることもできます。

 

6. 弔電の紹介

寄せられた弔電を何通か読み上げます。

 

7. 感謝の言葉

ご遺族代表から参列者の皆様に感謝のご挨拶をします。

 

8. 献花

ご遺族・親族・参列者の順番で献花を行います。

これは焼香の代わりとなり、故人様の好きだった花を献花するケースもあります。

 

この際も、故人様が愛した楽曲などを演奏で演出することができます。

 

9. お別れ

参列者全員で故人様との最後のお別れを行います。

思い出やメッセージなどを故人様に伝える大切な時間でもあります。

 

10. 閉式の辞

ご遺族代表が葬儀の終了を告げて葬儀を締めくくります。

 

11. 出棺

葬儀会場から出棺し火葬場に向かいます。

 

12. 会食

火葬後、親しい方々でお食事をする場合もあります。

故人様の思い出を語り合ったり、悲しみを慰め合ったりする貴重な時間となります。

 

このような流れは一例であり、故人様の遺志やご遺族の希望に応じて自由にアレンジすることが可能です。

重要なのは、故人様の人生を尊重し、その人らしいお別れの時間を作ることです。

 

 

無宗教葬儀を選択する際に注意すべきこと

無宗教葬儀にはメリットもありますが、事前に確認しておくべき注意点もあります。

トラブルを避けるために、以下の点について検討することが大切です。

 

家族や親族に相談し理解を得ておく

無宗教葬儀は一般的な葬儀に比べると認知度が低いため、親族や友人から理解を得られないことがあります。

特に、宗教的な儀式や伝統を重視する方々からは反対される可能性があります。

 

自身の葬儀を無宗教葬儀にしたい場合、事前に自分の意向を丁寧に説明し、無宗教葬儀の意図や形式について説明して理解を求めることが必要です。

「自分らしい見送り方をしてほしい」という思いを伝えることも大切です。

 

菩提寺の了承を得る

お伝えした通り、菩提寺によっては宗派の教えに沿った葬儀を行わない場合、お墓に納骨できない可能性があります。

 

このようなトラブルを避けるためには、事前に菩提寺と相談し、無宗教葬儀に対する理解を求めるか、宗教を問わない墓地や霊園への納骨を検討する必要があります。

 

無宗教葬儀に対応した葬儀社を選ぶ

無宗教葬儀はまだまだ一般的とはいえない形の葬儀です。

そのため、無宗教葬儀を行なった経験がない葬儀社もあります。

 

無宗教葬儀の経験が豊富だったり、経験が少なくても親身になって対応してくれる葬儀社を選びましょう。

 

葬儀社選びについては、こちらのコラムもぜひご参考ください。

良い葬儀社の選び方をご紹介!選ぶ前にやっておくべきことも確認

 

やりたいこと・やりたくないことを明確にする

無宗教葬儀は決まった形式がないため、内容をしっかり計画しておかないと、思っていたとおりに進行できなくなってしまう可能性があります。

 

そのため、内容をしっかり計画して、やりたいこと・やりたくないことを細かく決めておきましょう。

また、親族間だけで協議するのではなく、内容が決まったら、そのプランを葬儀社のスタッフや会場のスタッフに伝えることも重要です。

 

 

【参列者向け】無宗教葬に参列する際のマナー

無宗教葬儀に参列する場合、宗教上の縛りがないため特別なタブーはありませんが、一般的に守ったほうが良いとされるマナーがあります。

 

服装のマナー

無宗教葬儀に参列する際の服装には決まりがありませんが、略式の喪服を着用することが一般的です。

 

男性は黒のスーツでワイシャツは白、靴、靴下、ネクタイ、ベルトは黒でそろえましょう。

女性は、黒のワンピースやアンサンブルで、靴やストッキングも黒のものを着用します。

 

なお、「平服」との指定がある場合には、ダークスーツや地味な色のワンピースなどを着用すれば問題ありません。

 

葬儀の一般的な服装については、こちらのコラムもご参考ください。
葬式の服装の種類やふさわしい服装とは?身だしなみ・マナーもご紹介

 

香典のマナー

ご遺族が香典を辞退していない場合は、香典を準備しましょう。

一般的な不祝儀袋に包み、「御霊前」や「御花料」という表書きにします。

特定の宗教・宗派を表さない表記を用いるのがマナーとされています。

 

献花のマナー

無宗教葬儀では、焼香の代わりに献花を行うことが一般的です。

献花時は、故人様の遺影に向かって一礼し、献花台に花を置きます。

その後、改めて故人様に黙祷を捧げます。

 

 

無宗教葬儀とは流れや形式に決まりがない自由度の高い葬儀

無宗教葬儀とは、特定の宗教的な儀式にとらわれず、自由な形式で執り行う葬儀のことです。

 

無宗教葬儀には、経済的負担が軽減できる、葬儀の内容を自由に決められる、信仰する宗教を問わないといったメリットがあります。

一方で、親族から理解を得られない場合がある、準備が大変になる、菩提寺とトラブルになる可能性があるといったデメリットも存在します。

 

決まった流れはありませんが、黙祷や献花、故人様の好きだった音楽の演奏など、その方らしい演出を取り入れることができます。

 

無宗教葬儀を選択する際は、家族や親族への相談、菩提寺の了承、無宗教葬儀に対応した葬儀社選び、葬儀内容の明確化といった点に注意しましょう。

 

また、参列する際は、略式の喪服着用、「御霊前」や「御花料」の表書きでの香典、献花のマナーにも気を付けてくださいね。

 

天国葬祭では、「後悔のないお葬式」をしていただくために、厚生労働省認定の1級葬祭ディレクターが、葬儀に関する不安やお悩みを解決する無料の事前相談を行なっております。

姶良市・霧島市の葬儀は、天国葬祭にぜひご相談ください。

 

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