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喪主の知識

2025.07.05

お坊さんを呼ばない家族葬は可能?流れや注意点をご紹介

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こんにちは。姶良市・霧島市の葬儀社 天国葬祭の元山です。

 

最近では、「できるだけ費用を抑えたい」「故人らしい形で見送りたい」といった思いから、従来の仏式とは異なるスタイルを希望される方が増えてきました。

なかでも、「お坊さんを呼ばない家族葬」は注目されている選択肢のひとつです。

 

一方で、「宗教的に問題はないのか」「後からトラブルになるのでは」と不安に感じる方もいらっしゃいます。

 

今回は、「お坊さんを呼ばない家族葬」について、選ばれる背景や葬儀の流れ、注意点などを詳しくご紹介します。

家族葬

お坊さんを呼ばない家族葬の選択も増えている

近年、その数は多くはないものの、お坊さんを呼ばない家族葬を選ぶ方も増えてきました。

 

その背景には、価値観の多様化や費用面での配慮、寺院との関係性の変化など、さまざまな理由が挙げられます。

主な理由を確認しましょう。

 

価値観の変化

現代では、「宗教的な形式」よりも「故人様らしさ」や「ご遺族の想い」を大切にしたいと考える方が増えています。

そうした価値観の変化により、「お坊さんを呼ばない家族葬」も自然な選択肢として受け入れられるようになってきました。

 

経済的な負担

お坊さんを招いて読経をしていただく場合、お布施として20万円〜50万円程度をお包みすることが多いです。

お坊さんを呼ばないことで、経済的な負担を抑えながら、納得のいくお見送りをしたいと考える方も多いようです。

 

家族葬のお布施については「家族葬でのお布施の相場は?お布施の渡し方もチェック!」で詳しくご紹介しています。

ぜひ参考にしてください。

 

菩提寺との関係性の変化

先祖代々の付き合いがあるお寺である「菩提寺」との関係が薄れてきていることも理由の一つです。

実家から離れて暮らしていたり、代替わりなどでお寺との付き合いがなくなったりして、「どこに頼めば良いかわからない」というケースも見られます。

 

 

お坊さんなしで行う家族葬の流れ

涙を拭く女性

お坊さんを呼ばない家族葬では、一般的に「無宗教葬」や「自由葬」と呼ばれ、従来の仏式葬儀とは異なる流れで進行します。

宗教的な儀式がないため、自由度が高く、故人様やご遺族の希望に沿った内容で構成されます。

 

家族葬全体の一般的な流れ

お坊さんを呼ばない家族葬でも、全体の流れは一般的な葬儀と大きく変わりません。

ここでは、無宗教形式の家族葬でよく見られる葬儀の流れをご紹介します。

 

ご逝去・ご安置

病院や施設などから故人様をご自宅または葬儀会館へ搬送・安置します。

 

打ち合わせ・準備

葬儀社と内容・日程・場所・演出などを相談して決定します。

 

納棺

故人様をお棺に納め、式に向けて整えます。

 

通夜

家族葬では省略されることも多いですが、前日に故人様との時間をゆっくり過ごしたいというご希望があれば、通夜を行うこともあります。

 

家族葬での通夜については、こちらもあわせてご覧ください。

家族葬の通夜は必要?流れとマナーを分かりやすく解説

 

葬儀・告別式

お坊さんなしで行う場合は、宗教色を省いた自由な形式で式を進行します。

 

出棺・火葬

故人様を火葬場へお送りし、火葬後にご遺骨を骨壺に収めます。

 

拾骨・帰宅・後日の法要

ご遺骨を持ち帰り、ご自宅などで安置。

希望があれば後日、会食や法要を行う場合もあります。

 

家族葬の式の一般的な進め方

家族葬の式は、次のような流れで進むのが一般的です。

  1. 受付・開式の挨拶
  2. 写真や映像の上映、音楽の再生
  3. ご遺族や友人からのメッセージ朗読
  4. 献花や黙祷
  5. 閉式の挨拶・お別れの時間

 

どのように進行するかはご遺族の意向によって決められるため、形式にとらわれず、思いを大切にしたお別れが実現しやすいのも特徴です。

 

お坊さんを呼ばない場合の家族葬の主な演出

お坊さんを呼ばない家族葬では、形式に縛られない分、演出の幅が広がり、「その人らしいお別れ」が叶えられるのも魅力のひとつです。

 

ここからは、実際に取り入れられている演出の一例をご紹介します。

 

スライドショーの上映

故人様の写真や映像をまとめたスライドショーを上映します。

生前の姿を振り返りながら、ゆっくりと故人様を偲ぶ時間が生まれます。

ナレーションやメッセージを添えることで、より想いが伝わるものになります。

 

好きだった音楽をBGMとして使用

読経の代わりに、故人様が生前よく聴いていた曲や、ご遺族が選んだ音楽を流すことで、やさしく温かな空気に包まれた式になります。

 

手紙の朗読やメッセージスピーチ

ご遺族が、故人様への手紙を読み上げたり、思い出を語ったりする演出も多く見られます。

ありのままの言葉で感謝や想いを伝えることができ、涙あり、笑顔ありの心に残る時間となるでしょう。

 

思い出の品や趣味の品の展示

会場内に、故人様の趣味の道具や愛用品、写真、作品などを飾ることで、その人の人生や人柄を感じられる空間になります。

ご遺族の間で自然と会話が生まれることもあり、温かな雰囲気づくりにつながります。

 

自由なスタイルの献花

宗教儀式の代わりとして取り入れられる献花も、色とりどりの花を自由に選んで個性的に演出できます。

お見送りに集まった方々が一人ずつ思いを込めて花を手向けることで、参加型の「お別れの時間」となります。

 

 

家族葬にお坊さんを呼ばない際の注意点

お坊さんを呼ばない家族葬は、自由な形式で行える反面、いくつかの注意点もあります。

事前に確認しておきたいポイントを見ていきましょう。

 

菩提寺がある場合は事前に相談を

先祖代々のお墓を管理している菩提寺がある場合は、あらかじめ「お坊さんを呼ばない方針」であることを伝え、理解を得ておくことが重要です。

 

事前の相談なしに無宗教で葬儀を進めてしまうと、後日の法要や納骨を断られてしまうケースもあります。

 

親族との認識をそろえておく

お坊さんを呼ばず、宗教的な形にこだわらない葬儀については、すべての親族が同じ考えを持っているとは限りません。

特に年配の方のなかには、「やはりお坊さんにお経をあげてもらうべき」と考える方もいます。

 

あらかじめ「お坊さんを呼ばない予定であること」を伝え、「故人の希望」や「家族の想い」であることを丁寧に説明することで、理解してもらいやすくなります。

 

地域の慣習や周囲への配慮も忘れずに

地域によっては、お坊さんを招くことが慣例となっている場合もあります。

そのような土地でお坊さんを呼ばない葬儀を行うと、周囲に誤解を与えたり、非常識と思われてしまったりする可能性もあります。

 

近所付き合いや親族との関係性を踏まえて、部分的に仏式の要素を取り入れるなど、柔軟な対応を検討してみるのも一つの方法です。

 

 

お坊さんを呼ばない家族葬は新たなお見送りの選択肢の一つ

宗教的な儀式にとらわれず、気持ちを大切にした葬儀を望む方にとって、お坊さんを呼ばない家族葬も選択肢の一つです。

故人様の好きだった音楽や写真、手紙の朗読など、自由な演出でその人らしさを表現できるのが大きな魅力です。

 

一方で、菩提寺との関係や親族との価値観の違いなど、気を配るべき点もあります。

お坊さんを呼ばない家族葬を検討している場合は、後々のトラブルを避けるためにも、事前の相談や説明はしっかり行いましょう。

 

天国葬祭では、「後悔のないお葬式」をしていただくために、厚生労働省認定の1級葬祭ディレクターが葬儀に関する不安やお悩みを解決する無料の事前相談を行なっております。

 

姶良市・霧島市の葬儀は、天国葬祭にぜひご相談ください。

 

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