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喪主の知識

2025.11.24

喪主の服装は正喪服が基本?男女別の注意点と持ち物を解説

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こんにちは。姶良市・霧島市の葬儀社 天国葬祭の徳田です。

 

喪主を務めることになり、「どのような服装が正しいのか」「参列者と違いはあるのか」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

喪主は葬儀の責任者として参列者を迎える立場にあるため、服装を整えることも大切なマナーの一つです。

今回のコラムでは、喪主の正式な服装を男性・女性・子どもに分けて解説します。
服装を準備できない場合の対処法や、喪主が持っておくべき持ち物も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

喪主の男性

喪主の正式な服装は?

喪主の服装は、参列者よりも格式の高い「正喪服」または「準喪服」を着用するのが基本です。

ここでは、男性・女性・子ども(学生)それぞれの場合について解説します。

 

男性の場合

男性の喪主が着用する正式な服装は、洋装と和装で異なります。

 

洋装の場合

正喪服として最も格式が高いのは、黒のモーニングコートに縞柄のスラックス、黒のネクタイを合わせたスタイルです。

モーニングコートは昼間の正礼装とされており、葬儀・告別式で着用されます。

 

近年では、黒のスーツ(上下)の準喪服を着用する喪主も増えています。

ブラックスーツを選ぶ際は、つや消しの生地を使用したものを選びます。

ベストを着用する場合は同じ生地のものを合わせるのが基本ですが、喪主であれば三つ揃えでの着用も差し支えありません。

 

シャツは白の無地で光を反射しないもの、ネクタイは黒の無地、靴下は黒または濃紺を選びます。

タイピンやカフスといった装飾品は身に付けないことが基本です。

 

靴とベルトは黒でシンプルなものを選びます。

金属などの光るものや、つやっとした光沢があるもの、デザインの凝ったものは避けましょう。

牛革は使用しても問題ありませんが、ワニ革やヘビ革などは避けるのがマナーです。

 

髪型はすっきり整え、髪の色を金色や明るい茶色に染めている場合は、黒染めスプレーなどでできるだけ黒に戻すと安心です。

ひげは剃り、清潔感を意識してください。

 

和装の場合

和装の正式礼装は 黒羽二重の五つ紋付羽織袴です。
袴は仙台平、帯は角帯を用います。

 

下着にあたる衿は羽二重で白または灰色を使用し、重ね衿にしないのが弔事の作法です。

 

足袋は全国的に白が一般的ですが、関西など一部の地域では黒足袋を用いる慣習もあります。

 

女性の場合

女性が喪主を務める場合も、洋装と和装のどちらでも構いません。

以前は和装が推奨される傾向がありましたが、現在では皇室の弔事においても洋装の出席者が増えていることから、どちらを選んでも失礼にあたることはありません。

 

洋装の場合

つや消しの生地で作られたワンピースやスーツが適切で、服に付いたボタンやバックル類も同じ生地または色を使用したものを選びましょう。

 

靴は、シンプルで光沢のないパンプスが基本です。

女性も、ワニ革やヘビ革、毛皮などは避けましょう。

 

アクセサリーは、結婚指輪以外のゴールド類は着用しないことがマナーです。

パールのネックレスやイヤリングの着用は問題ありませんが、ネックレスは一連のものを選ぶのが一般的です。

二連以上のパールは「不幸が重なる」とされ、弔事では避けられる傾向があります。

 

髪は黒いヘアゴムで耳より下の位置にまとめ、デザイン性が高い複雑な編み込みなどは控えます。

 

和装の場合

女性の正式礼装として和装を選ぶ場合は、羽二重の五つ紋で黒無地が正式とされています。

関西方面では一越ちりめんが用いられることもありますが、現在では羽二重・一越ちりめんのいずれでも差し支えないとされています。

帯揚げや小物、草履は黒でまとめ、足袋は白を履きましょう。

 

通夜と告別式で服装を変える場合、通夜では準礼服の洋装でワンピースや黒のスーツを着用し、告別式当日は正式な和装で参列者を迎える方もいます。

 

子ども(学生)の場合

喪主が故人の長男・長女で、学生や子どもの場合もあります。

子どもが喪主を務める場合は、学校の制服があれば制服で構いません。

制服の色がやや明るめでも問題ないです。

 

高校卒業以上の学生の場合は、大人と同様に黒のスーツやワンピースなどの準礼服を着用すると良いでしょう。

 

小学生以下で制服がない場合は、男の子は襟付きの白いシャツに黒のズボン、女の子は白のブラウスに黒のスカート、または黒のワンピースなど、落ち着いた服装を選びましょう。

 

通夜での喪主の服装

通夜では、男女ともに正式喪服ではなく略式喪服で構いません。

男性は黒のスーツに白のワイシャツ、黒のネクタイと黒の靴下を着用します。

和装なら黒っぽい無地の小紋の着物に、一つ紋か三つ紋の羽織・袴をつけます。

 

女性の場合は、黒無地のワンピースまたはツーピースを着用します。

和装なら、黒無地か地味な無地のものを選びましょう。

 

ただし、通夜から正喪服を着用しても問題はありません。

地域の慣習や葬儀の規模に応じて判断すると良いでしょう。

 

葬式での服装については下記コラムでもご紹介していますので、あわせてご覧ください。

家族葬は身内だけでも服装のマナーがある? 

葬式の服装の種類やふさわしい服装とは?身だしなみ・マナーもご紹介

 

 

喪主の服装として適切なものを持っていない場合の対処法

喪主の女性

喪主を務めるのに適した服装を持っていない場合や、持っている喪服のサイズが合わなくなった場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。

 

当日までに喪服を用意する方法と喪服を揃える際の注意点についてお伝えします。

 

喪服を用意する方法

適した喪服を持っていない場合、以下のような方法を検討してみましょう。

 

レンタルサービスを利用する

喪服をすぐに準備できない場合は、レンタルサービスの利用がおすすめです。

葬儀社でレンタルするほか、インターネットで申し込めば翌日には届くサービスもあります。

 

幅広いサイズに対応しており、女性のマタニティ用の喪服や、授乳対応のスーツなどが揃うショップもあります。

 

和装を着用したい場合も、小物類や着物のレンタルに加えて着付けを行なってくれる業者があるため、和装の喪服を持っていない方はレンタルを検討しましょう。

 

紳士服専門店やフォーマル服専門店で購入する

今後のことを考えて喪服を購入したい場合は、紳士服専門店やフォーマル服専門店で探すと良いでしょう。

店舗であれば、スタッフに相談しながら適切なサイズやデザインを選ぶことができます。

 

また、お直しが必要な場合もその場で対応してもらえることが多いです。

 

揃える場合の注意点

喪服を新たに揃える際は、以下の点に注意しましょう。

 

ただの黒い服やビジネススーツでは不十分

喪服は、一般的な黒い服やビジネススーツとは異なります。

ビジネススーツの黒は、喪服の黒と比べて色味が異なり、光沢があることが多いため、喪服としては認められないことがあります。

 

喪服は深い黒色で、光を反射しない生地を使用しているのが特徴です。

葬儀の場では、ビジネススーツの黒は目立ってしまうため、必ず喪服として販売されているものを選びましょう。

 

生地の質と色味を確認する

喪服を購入する際は、生地に光沢がないか、色が深い黒であるかをよく確認してください。

蛍光灯の下だけでなく、自然光の下でも確認することをおすすめします。

 

 

喪主の服装とあわせて確認したい持ち物

数珠

喪主は服装準備に加えて、通夜や葬儀を通して必要な持ち物についてもしっかり準備を整えておきましょう。

ここでは、喪主が用意しておくべき持ち物を紹介します。

 

数珠

数珠は葬儀に欠かせない持ち物です。
宗派に合った本式数珠が正式ですが、略式数珠での参列でも問題ありません。

 

数珠は貸し借りできないため、自分専用のものを用意してください。

ハンカチ

ハンカチは、白または黒のシンプルなものが無難です。

素材は綿などの落ち着いたものを選び、タオル地やガーゼなどのカジュアルな生地や、サテンのように光沢のある生地は控えます。

 

バッグ

女性は黒の布製で光沢のないバッグが基本です。

合成皮革やフェイクレザーでも、光沢が強くないシンプルなデザインであれば使用できます。
ワニ革・オーストリッチ・毛皮など華美な素材は避けましょう。

 

ただし、参列される方の中には「革製品はマナー違反」と感じる方もいらっしゃいます。

心配な場合は布製のバッグを準備することをおすすめします。

 

メモ帳とペン

喪主には、通夜が始まる前から葬儀社との確認や、身内・参列者とのやり取りが多くあります。

必要な内容をその場で確認できるよう、メモ帳とペンを用意しておくと安心です。

 

スマートフォンのメモ機能も便利ですが、マナー違反と考える方もいらっしゃいます。

参列者にご高齢の方が多い場合は、特に気をつけましょう。

 

コート(寒い時期)

寒い時期の葬儀では、黒やダークカラーでデザインがシンプルなコートを用意すると安心です。

 

毛皮のファーや革製品、フェイクレザーのコートは避け、ウールや綿素材のものを選びましょう。

カジュアルなダウンコートも不向きです。

 

コートは式場に入る前に脱ぎ、クロークに預けるのが一般的です。

 

 

喪主の服装は格式を守って故人を送ろう

喪主の服装は、参列者よりも格式の高い正喪服または準喪服が基本です。

男性は黒のモーニングコートやブラックスーツ、女性はつや消しの生地で作られたワンピースやスーツを選びましょう。

和装を選ぶ場合は、男性は黒羽二重の五つ紋付羽織袴、女性は羽二重の五つ紋で黒無地が適切です。

 

通夜では略式喪服でも構いませんが、地域の慣習や葬儀の規模に応じて判断しましょう。

 

喪服を持っていない場合は、レンタルサービスを利用するか、紳士服専門店やフォーマル服専門店で購入する方法があります。

ただの黒い服やビジネススーツは喪服とは認められないことがあるため、必ず喪服として販売されているものを選んでください。

 

持ち物にも気を配り、故人様に敬意を表す適切なマナーを心がけましょう。

 

天国葬祭では、「後悔のないお葬式」をしていただくために、厚生労働省認定の1級葬祭ディレクターが、葬儀に関する不安やお悩みを解決する無料の事前相談を行なっております。

姶良市・霧島市の葬儀は、天国葬祭にぜひご相談ください。

 

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