参列者の知識
2025.10.25
葬儀でのアクセサリーのマナーとは？身に着け方と注意点をご紹介
こんにちは。姶良市・霧島市の葬儀社 天国葬祭の遠藤です。
葬儀に参列するとき、「アクセサリーは外したほうがいいの？」「真珠なら大丈夫？」と迷う方も多いのではないでしょうか。
悲しみの席では、服装だけでなく身に着けるものにも配慮することが大切です。
今回は、葬儀におけるアクセサリーの種類やマナー、注意点について詳しくご紹介します。
葬儀にアクセサリーは不要
葬儀では、基本的にアクセサリーを控えるのがマナーとされています。
特に和装の場合は、結婚指輪のみを身に着けるのが一般的です。
一方、洋装の場合は、喪の場にふさわしい控えめなアクセサリーであれば身に着けても問題ありません。
西洋には「フォーマルな服装にはジュエリーを合わせる」という考え方があり、その影響から日本でも洋装の喪服には真珠のネックレスを身に着ける方も多く見られます。
ただし、アクセサリーはあくまで「悲しみを表すためのもの」。
華美なデザインや強い輝きのあるものは避け、落ち着いた印象のものを選びます。
葬儀にふさわしいアクセサリーが手元にない場合は、何も着けずに参列しても失礼にはなりません。
葬儀で着けても良いアクセサリー
葬儀で身に着けるアクセサリーには、ネックレスやイヤリング、指輪があります。
ただし、どのようなアクセサリーであっても、使用されている素材や色合いによって印象は大きく変わります。
葬儀では、華やかさを抑えた落ち着いた素材を選ぶことが重要です。
ここでは、真珠をはじめ、葬儀で身に着けても良い代表的な宝石と、その特徴をご紹介します。
真珠
葬儀の場で最も一般的に身に着けられるのが真珠（パール）です。
真珠は「涙の象徴」とされ、故人様を悼む気持ちを表すジュエリーとして広く用いられています。
清楚で上品な印象があり、年齢や立場を問わず安心して身に着けられるのが特徴です。
色は白・黒・グレーが適しており、ピンクやゴールドなど華やかなものは避けます。
粒が大きすぎると華やかに、小さすぎるとカジュアルに見えることがあるため、パールの大きさは直径7～8mm程度のものが良いでしょう。
ネックレスの場合は一連で、鎖骨にかかる長さが理想です。
二連のネックレスは「不幸が重なる」とされるため避けます。
イヤリングやピアスも一粒タイプであれば着用できます。
ジェット（黒玉）
真珠以外で葬儀にふさわしい宝石として代表的なのがジェット（黒玉）です。
ジェットは木の化石を磨き上げて作られる黒い宝石で、深みのある落ち着いた輝きが特徴。
イギリスのヴィクトリア女王が夫の死後、喪に服す間に身に着けていたことから「モーニングジュエリー」として広く知られることとなりました。
日本でも皇室が喪の際に身に着けることがあり、格式の高い宝石とされています。
オニキス（黒めのう）
オニキス（黒めのう）は、艶のある漆黒の輝きが特徴の天然石です。
数珠などにも使われ、喪の席にふさわしい落ち着いた印象を与えます。
ただし、ジェットに比べると「モーニングジュエリー」としての認知度は低く、地域や世代によっては「普段使いのアクセサリー」という印象を持つ方もいらっしゃいます。
黒曜石
黒曜石は、やや透明感のある黒い火山岩です。
夏の法要や家族葬など、葬儀の中でも比較的カジュアルな場で身に着けられることがあります。
ただし、こちらも日本ではあまり一般的ではありません。
結婚指輪
結婚指輪は、葬儀でも着けてかまいません。
ただし、ダイヤモンドや金色などの装飾が入っている場合は、できるだけ目立たないように配慮します。
例えば、ダイヤ部分を手のひら側に回すといった対応をすることで、華美な印象を抑えることができます。
一方、結婚指輪よりも華やかなデザインが多い婚約指輪は外すのがマナーです。
華やかなデザインや宝石が大きい婚約指輪は「慶事」を連想させるため、葬儀にはふさわしくないといわれています。
複数の指輪や重ねづけも避け、結婚指輪のみを身に着けるようにします。
葬儀のアクセサリーや持ち物に関する注意点・マナー
葬儀の場では、故人様やご遺族への配慮を忘れず、適切な装いで葬儀に参列しましょう。
アクセサリーや身に着けるものに関する注意点
アクセサリーを着用する場合は、故人様への敬意を損なわないよう、控えめで落ち着いた印象を心がけましょう。
ここでは、アクセサリーや身に着けるものに関する具体的な注意点をまとめました。
華美なデザイン・光り物は避ける
葬儀では、何よりも控えめな装いが大切です。
ゴールドやダイヤモンド、カラーストーンなどの「光り物」は避けます。
たとえ真珠でも、金具の色が金色だったり、光沢が強すぎたりすると華美に見えてしまうことがあるため注意が必要です。
ブローチは避ける
ブローチは、弔問や法要では控えめなものであれば着用しても構いませんが、通夜や告別式では避けるのが無難です。
身に着ける場合は、黒真珠や小粒のパールなど、目立たないデザインのものを選びます。
時計は外すのが基本
「時間を気にしている」と受け取られることを避けるため、葬儀では腕時計は外すのが基本のマナーとされています。
どうしても必要な場合は、黒やシルバーのシンプルなデザインを選び、袖口の中に隠れるように着用します。
金色やブランドロゴが目立つものは避けてください。
ヘアアクセサリーにも注意
髪をまとめる際のヘアゴムやピン、バレッタなどは、黒・紺・グレーの無地のものを選びます。
金属や光沢のある素材は避け、飾りのないシンプルなデザインが基本です。
髪型も派手なアレンジを避け、耳より下でまとめると落ち着いた印象になります。
葬儀に必要な持ち物とマナー
アクセサリーだけでなく、持ち物にもマナーがあります。
安心して参列できるよう、しっかりと確認しておきましょう。
バッグ
女性のフォーマルバッグは、黒の布製または光沢のない素材で、自立型のハンドバッグが基本です。
金具やブランドロゴが目立つものは避けます。
革素材は「殺生を連想させる」として避けられることもありますが、布のようなマットな質感であれば問題ありません。
爬虫類柄・エナメル素材は葬儀にはふさわしくありません。
男性の場合、葬儀では基本的にバッグを持たないのが正式です。
やむを得ず持つ場合は、黒やダークグレーなど落ち着いた色のシンプルなビジネスバッグやクラッチバッグを選びます。
数珠（じゅず）
葬儀や告別式では、数珠を持参するのが正式なマナーです。
宗派ごとの「本式数珠」と、どの宗派でも使える「略式数珠」があります。
参列する葬儀の宗派が自分の宗派と異なることもあるため、略式数珠を持っておけば安心です。
家族でも貸し借りはせず、一人ひとりが用意しましょう。
数珠のマナーについては、こちらもご覧ください。
袱紗（ふくさ）
香典は袱紗に包んで持参するのが正式なマナーです。
弔事には、紺色、藍色、鶯色、灰色などの寒色系の袱紗を使用します。
紫は慶弔両方で使用できるため、一つ持っておくと便利です。
袱紗のマナーはこちらで詳しくご紹介しています。
ハンカチ
白または黒の無地のものを選ぶのが一般的です。
素材は綿、朝、ポリエステルのものを選び、光沢のあるシルク素材やタオル地は避けます。
レースがあっても控えめなものなら問題ありません。
香典を包み忘れた際には、白のハンカチで代用することもできます。
靴
女性は黒色で光沢のないシンプルなパンプスを選びましょう。
ヒールの高さは3〜5cm程度の安定感のあるものが適しています。
スニーカーやサンダルなどのカジュアルなもの、オープントゥ、ウェッジヒール、ピンヒールは避けてください。
飾りがなく、シンプルなデザインの靴が望ましいです。
男性は黒の革靴が基本です。
光沢の少ないストレートチップやプレーントゥなどのデザインが適しています。
エナメル素材や装飾のあるデザインは避け、靴紐は黒で統一するとより丁寧な印象になります。
ストッキング
葬儀では、黒色のストッキングを着用するのが基本です。
季節を問わず黒のストッキングを選びます。
タイツは本来NGですが、高齢の方や妊娠中の方などは、体調を考慮して着用しても問題ないとされています。
タイツを選ぶ際も、やや透け感のあるものを選ぶと良いでしょう。
葬式に参列する際の持ち物や服装については下記コラムでもご紹介していますので、あわせてご覧ください。
葬式の服装の種類やふさわしい服装とは？身だしなみ・マナーもご紹介
葬儀へ参列する際は、控えめなアクセサリーで故人様への敬意を
葬儀では、基本的にアクセサリーは着用しません。
葬儀にふさわしいアクセサリーは、派手さのない落ち着いたものです。
基本的には、結婚指輪と真珠のネックレス・イヤリング程度にとどめ、華美な装飾は避けます。
真珠以外ではジェットや黒曜石なども選べますが、地域や世代によって考え方が異なるため、迷う場合は避けるほうが無難です。
アクセサリーのほかにも、身に着けるものや持ち物で気をつけたいマナーがあります。
故人様やご遺族に失礼にならないような装いを心がけましょう。
天国葬祭では、「後悔のないお葬式」をしていただくために、厚生労働省認定の1級葬祭ディレクターが、葬儀に関する不安やお悩みを解決する無料の事前相談を行なっております。
姶良市・霧島市の葬儀は、天国葬祭にぜひご相談ください。